アルマイト

アルミニウムの表面に陽極酸化皮膜(錆の一種)を人為的に任意の厚さに形成させる、表面加工です。

特徴

  • 耐食性が優れている(防錆性に優れている)
  • アルミの表面にできる酸化膜(酸化アルミニウム)は、
    化学成分と性質が宝石のルビーと同じものであり硬い
  • 表面の酸化アルミニウムは無色透明で、表面に細かい孔が
    できるので、この孔に染料をしみ込ませる事によって
    染色ができる
  • 耐摩耗性を向上させることができる
  • 面粗さを調整する事ができる
  • 寸法精度が高い

アルマイト方法

  • 1.前処理
    表面研磨、
    脱脂処理など
  • 2.アルマイトの処理
    材料を希琉酸中につけ
    て、+極につないで電
    流を流し、表面に陽極
    酸化被膜を生成する
  • 3.着色処理
    染料溶液につけて、表
    面に発生した無数の孔に
    染料を染み込ませる
  • 4.封孔処理
    沸騰水、高圧水蒸気中
    に入れて、表面の孔を
    ふさぐ

特殊塗装

ダブルアルマイト
表面のデザインに応じて、2色を着色できる。
これを3回行えば、トリプルアルマイトになる。
梨地アルマイト
特殊な薬品により表面を荒らしてマット調にする。
半光沢アルマイト
梨地処理した表面をバフや薬品により研磨し、深みのある光沢感を出す。
グラデーションアルマイト
2色以上の染色を行う際、色の境界部分をぼかして染色する。
カツシカオリジナルの染色方法。
オイルカラーアルマイト
油性の染料により染色(印刷)する方法。水性の染料と組合せ、2色以上の染色が可能。
転写アルマイト
浸漬による染色ではなく、昇華性インクを転写して、染色する。
模様などの意匠的な染色が可能。
ダイヤカット
アルマイト層を切削して、切削部分に再度アルマイトする。

アルマイトを利用した代表製品

光沢アルマイト
外装には金色光沢アルマイトにより、金属ならではの光沢を与えております、アルマイトの最も代表的な手法の一つです。リング部分にロール刻印を行なっており、外装の金属と一体感あるロゴデザインに仕上がっています。また、スリーブ部分のロゴには、凸凹のない浸透印刷をしています。
梨地アルマイト
金属の質感を残した状態のマット調に仕上がります。それぞれで光沢感が違うのは、右側の製品は、最後に仕上げ磨きを掛けている為です。天面はプレス加工でうねりを持たせた形状にしています。右側の製品には、位置合わせのある2色(2回)のスクリーン印刷で側面に模様をつけています。
ダブルアルマイト
アルマイトで黒と金色の2色を表現しています。アルマイトの為、スクリーン印刷やホットスタンプと比べ剥がれの心配が有りません。ピンクのロゴデザインはスクリーン印刷を行なっております。
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